結構前に見たテレビのあるバラエティ番組でのこと。
途中から番組を見たので名前はわかりませんが、あるお笑い芸人が語っていた話について。
テーマは
「イラッとする話」
だったと思います。
その芸人さんが家に帰ってくると奥さんが
「聞いて聞いて、今日めっちゃ面白いことがあってさ~」
というセリフとともに語りかけてくるそうです。
芸人という職業柄かそういうふうにこられると、期待をして前のめり気味で聞く体制になるそうです。
でもその内容はというと
「娘が、年配の女性に
『おばちゃん』
と呼びかけるシチュエーションのところを
『おじちゃん』
と言い間違えた」
というまあたわいも無い話だそうです。
芸人さんはめっちゃ面白い話がある~って言われてワクワクして期待値が上がっていた分、その落差というかがっかり感が強かった、といった趣旨の話をしていました。
それに対して他の出演者の意見はその奥さんにとっては
「おかえりなさい。」や「疲れたでしょ」
などの労いの意味が込められてるんやから
「どうせ大したことないんでしょ」
と冷めた対応をせずに乗り気で聞くべきだと諭されていましたね。
大人やな~( ゚д゚)
さて、この期待値、つまりハードルを上げるということですが。
これも行動心理学を活用した手法としてマーケティングに存在します。
「アンカリング効果」といわれます。
『掲示された情報を受け取ると、人はその情報を基準(アンカー)として判断をくだすようになる』
つまり最初にいわれた金額を元に比較してしまうということですね。
よくアマゾンなどのウェブのショッピングサイトだけでなく実店舗でも見られますね。
参考価格に取り消し線が引かれてその下に赤字などで大幅に割引された価格を出されているものを。
こういうレイアウトだと、割引前の高い価格を基準に考えてしまう、という心理効果を活用しているわけです。
言葉の語源としては船を停泊する際にイカリを海中にうちこむようにその価格周辺に意識を打ち込む、ということです。
そうすることでその価格周辺が一定の判断基準となるので、競合とは違った価値観を提示する際によく活用される心理効果です。
さきほどの芸人さんも奥さんが
「めっちゃ面白い話がある」
というセリフがアンカーとなってハードルが上がってしまったと言えます。
それでその上がってしまったハードルより低く感じたのでがっかりしたけど、前置きがなく聞いていたらまた違った活発なリアクションになってたと思います。
このようにハードルの上げ下げをコントロールしてお客さんに行動を促すことができますので、ぜひ活用すべきテクニックではありますが、価格表示には景品表示法というルールがあります。
(通常販売価格とセール価格を比較する場合、セール開始時点から過去の販売期間の過半かつ2週間の販売実績が必要)
違う視点で考えると、価格ベースで提示すると大きな金額差を感じることがなかなかできないので、理想の未来像であるベネフィットを示したり、間接競合のサービスを比較対象とするとこのアンカリング効果も大きな効果を発揮しますね。
お嫁さんのトークと同じく大げさにしすぎはかえって逆効果にもなりかねないので、さじ加減は考えましょうね。
